開運厄除けの守護神、大縣神社

愛知県小牧市にある田縣(たがた)神社は、男性のシンボルをご神体とする神社であるとご紹介しました。今回は、同じく愛知県の犬山市にある大縣(おおあがた)神社をご紹介します。現在では同じ読みで大県神社と表記することが通例となっています。

田縣神社が男根を祀った神社でしたが、こちらは、そう女性の女陰を祀った神社なのです。ご祭神は、大縣大神(おおあがたのおおかみ)です。尾張の国を開いたとされる祖神さまです。

田縣神社では、男根を象徴として、五穀豊穣を祈ります。対して、こちら大縣神社では、事業繁栄、開運厄除けの守護神となります。

こちらも毎年3月15日直前の日曜日に、田縣神社と合わせて『豊年祭』、別名『於祖々(おそそ)祭』が行われます。女陰をかたどった山車が練り歩きます。田縣神社とは、すべてに対して、対になっているのです。

田縣神社の豊年祭では、巫女さんが男根を持って練り歩きますが、こちら大縣神社では、女性が、女陰をかたどったコスプレ衣装を着て練り歩きます。

このように女性に対するご利益があるであろうことは、ひしひと感じます。境内には『十三参り』の案内もあります。女性は数え年で13歳は厄年ということで、少女から女性に変わる節目に祈祷を勧めるものです。

境内には多くの摂社があります。その中の一つ『姫之宮』には、玉姫命が祀られています。こちらには、田縣神社の男根に対応して、女陰をかたどった神石が奉納されており、古来より、縁結び、安産、子授けなど女性の守護神として崇敬されています。

姫之宮は、さすが女性の守護神というだけあり、社殿は鮮やかな朱色で、安産、子授け、女性特有の病気の治癒にご利益があります。社殿のすぐ左には小さな建物があります。その中には、さらに小さい鳥居が鎮座しております。まるでミニチュアのようなその鳥居は、開運招福鳥居といいます。

願い事を込めながら、そこをくぐるとその願いを叶えることができるそうですが、女性でもここをくぐることができそうな方は、かなり限定されると思います。なかなか厳しい願掛けです。

そして、姫之宮の奥には、『姫石』という石が祀られています。それは、女性の女陰を象徴する形になっています。そして、姫石と同じような石や木もたくさん祀られています。ちょっと言葉数が減ってしまう光景です。どのようにリアクションをすればいいのか困ります。

姫之宮の裏にある『むすひ池』は、人と人と結びつける霊水だそうです。祈願用の紙に願い事を書いて、賽銭を乗せたまま、その池に浮かべます。早く沈めば成就も早いそうです。池の側には、縁結びのご利益があるハート型の自然石があります。これを触ると良縁に恵まれるそうです。

また、絵馬も、独特です。胸の大きな裸の女性が描かれたもので、いかにも女性にとってご利益がありそうなものです。聞いた話では、女の子が生まれて欲しいときは、こちら大縣神社へ、男の子を授かりたいときは、田縣神社に祈願するといいそうです。

一緒に行く相手によっては、言葉に詰まりそうな神社ですが、子宝、安産の御祈願の際には、ぜひ足を運んでみたいパワースポットです。

【大縣神社】
場所:愛知県犬山市宮山3
最寄駅
・名鉄小牧線「楽田」駅徒歩10分