桃太郎伝説が残る桃太郎神社

今回は、愛知県犬山市にある桃太郎神社をご紹介します。名前を聞いただけで、ミステリアスな感じがしますね。いったいどのような神社なのでしょう。こちらは、子供の健康、健やかな成長を祈願する神社のようです。

神社の周辺は、桃太郎公園となっており、いきなり昔話の『もも太郎』のキャラクターをかたどった石像が迎えてくれます。その造形は、少し不気味でもあります。よく見るとそれらは、『もも太郎』のストーリー通りに配置されているのです。

宝物館まで備えており、その景観を見ると、神社という厳かな場所というよりも、一種のテーマパークのような雰囲気も漂っています。

そう、ここはまさに『もも太郎』伝説の残るもも太郎を祀る神社なのです。もも太郎というと、全国的には岡山県の吉備や香川県が有名のようです。他にも全国に、もも太郎の出生の地があるようですが、いったいどこが本物の桃太郎出生の地なのでしょうか。

こちらの神社には、もも太郎のおばあさんが洗濯をしたとされる洗濯岩が残ってます。その洗濯岩は、おばあさんがいつも同じ姿勢で洗濯をしていたため、岩がすり減って、おばあさんの足跡が残っています。二の鳥居の前に展示されていますので、お越しの際は、ご覧ください。

また、この神社は、もも太郎の生まれた桃を拾ったおじいさんの屋敷跡に建立されたという説もあります。さらに、神社の奥にある桃山という山には、桃太郎が最後に姿を隠した場所で、太古からこの山はご神体として地域信仰の対象になっています。リアルな言い伝えがあり、とても興味深い話ですね。

ただ、少しややこしいのが、こちらでは、もも太郎を祀っているのですが、ご祭神は、大神実命(おおかむずみ)という神様なのです。こちらの神様は、襲ってくる邪気から逃れるために桃の実を使い難を逃れたことから、桃に神格を与えて生まれた神様といわれています。その桃の神様の生まれ代わりが、もも太郎なのです。

道路に面した公園からそのまま神社につながります。一の鳥居、二の鳥居を過ぎると、石段を登り、次に迎えてくれるのが、世にも珍しい桃型の鳥居です。ピンク色のこの鳥居は「この鳥居をくぐれば、悪は去る(サル)、病は居ぬ(イヌ)、災いは来じ(キジ)」という伝説があります。

また、もも太郎が桃から生まれた瞬間をかたどった石像の横にある岩には穴が開いています。そこを通り抜けるとご利益があるそうです。

桃鳥居の横には、口を開けたサルの石像があります。他のレリーフと同じように見えるのですが、こちらのサルの口の中を覗くと、おみくじを見ることがあります。これは、よくないおみくじが出たときに、「悪運はサル」として、参拝者がこのサルに食べさせたものです。

ここでは、桃太郎の知恵、勇気、健康、仁義のご利益と、七五三参りや子宝祈願もできるそうです。さすが、子供の成長に関わるパワースポットだけあり、子供に関してはご利益が高そうですね。

【桃太郎神社】
場所:愛知県犬山市栗栖大平853
最寄駅
・名鉄犬山線「犬山園地」駅タクシー10分