庶民を見守るパワースポットなら神田明神

神田明神といえば、神田祭が有名ですね。江戸三大祭でありながら、日本三大祭の一つでもある男気のあるこの祭りには毎年多くの観光客が訪れます。

天平の時代から続くといわれているこの祭りは、収穫祭として始まったものでしたが、江戸時代に入ると幕府と庶民が一緒になって「天下祭」として盛大に行われるようになりました。庶民のつくった山車が江戸城の敷地内に入り、将軍はじめ幕府の役人も一緒になって楽しんだ盛大な祭礼であったと伝えられています。

神田明神は江戸城の表鬼門除けに位置する江戸総鎮守の神様です。歴史は少々複雑で、初め天平時代には大手町に創建されました、それが江戸幕府が開かれ駿河台に移転、さらに現在の神田に移ったとされます。

神田に鎮座したことで、都心における仕事運、商売繁盛の祈願としては外せない重要な神社となりました。特に男性に効果があるパワースポットといわれていますので、ここ一発勝負のとき、ここで参拝してみてはどうでしょうか。

祀られているご祭神は、大己貴命、少彦名命、平将門命となっております。一之宮には、大己貴命(出雲大社の大国主命の若き頃の名前)が祀られ、国造り、縁結びに効果があります。二之宮には、少彦名命が知恵と健康、商売繁盛を叶えます。

そして、三之宮には、平将門命が祟り、厄災を鎮めるたに祀られております。厄除け、勝負運を高めます。ところが、あまり知られていないのですが、この平将門命がここ神田明神の実質的主祭神なのです。

平将門命は、江戸の守り神でありながら、関東の祟り神でもあります。しかも、関東を平定した勝負運の強さを崇められ同時に、朝敵でもあるので表だって主祭神にはされなかったそうです。今でいう、大人の事情というものですかね。

また、神田明神と成田山新勝寺を同時期に参拝するのも禁忌となっていますので、ご注意ください。成田山新勝寺は平将門を滅ぼした祈祷の地とされていますので…。神田明神の氏子は行くことさえ禁忌とされているようです。やはりパワースポットとは、良くも悪くもパワーがある場所なのですね。

因みに最大のパワースポットである皇居(江戸城)は、表鬼門にここ神田明神、裏鬼門に日枝神社が祀ることで、厄除けをするなど、風水の知識を完璧に実行しています。東京(江戸)という都市自体が、完全な風水都市であることを再認識させられますね。

ここは仕事始めの参拝で、多くのビジネスマン、経営者が訪れます。ビジネスパーソンたちにとって最も有名な神社ではないでしょうか。最近では、セ〇ムのステッカーの横に、神田明神のお札を貼っている会社も増えてきたといわれます。

また、徳川家康が関ヶ原の戦いの前にここ神田明神で戦勝祈願をし、勝利したことから、勝負運に効果があるとされます。このことから、多くのスポーツ選手の参拝が三之宮で必勝祈願をも多いことで有名です。きっと2020年の東京オリンピックの際にもたくさんの関係者訪れることでしょうね。

また、ここ数年古き伝統の中で、新しい文化も取り入れられるようになってきました。おかげで、参拝者の層が変わってきているのです。それは神田明神がアニメ『ラブライブ!』の舞台になったことです。境内にはアニメキャラクターの絵馬やお守りが目に付き、時代の変遷を感じます。将門公や家康公もびっくりでしょうね。

【神田明神】
場所:東京都千代田区外神田2-16-2
最寄駅
・JR「御茶ノ水」駅聖橋口徒歩5分
・JR「秋葉原」駅電気街口徒歩7分
・東京メトロ「御茶ノ水」駅聖橋口徒歩5分
・東京メトロ「新御茶ノ水」駅聖橋口徒歩5分
・東京メトロ「末広町」駅徒歩5分
・東京メトロ「秋葉原」駅徒歩7分