土地神の平将門首塚は、強大なパワーを誇る危険な場所でもある

千代田区大手町というビジネス街に、ポツリと鎮座する『平将門の首塚』。地元では将門塚(しょうもんづか)とも呼ばれ、勝負運を向上させるパワースポットとなっています。祀られているのは、まさに字のごとく平将門の首。

平将門は平安末期関東で乱を起こした人物ですね。下総に独立国を立ち上げようと画策し、志半ばに平貞盛や藤原氏敗れ、打ち首にあいました。その首は、京都でさらされたのですが、突然関東を目指し飛び去った伝説があります。そして、その首が落ちた場所がここなのです。

平将門は、崇徳天皇、菅原道真とともに「日本三大怨霊」の一人とも呼ばれています。だから、この地はパワースポットでもありながら、その反面強大な祟りがある心霊スポットでもあるのです。だから、人によって、この地を聖地と感じたり、恐ろしい場所と感じたり、その反応は様々らしいです。

そんな恐ろしい場所がパワースポット?と思われるかもしれませんね。そのいわれはいったいどこからきているのでしょうか。平将門の首塚がパワースポットといわれる所以をご紹介しましょう。

心霊スポットなんて書きますと、湿った薄暗い場所のように思えますが、こちらこじんまりしてはいますが、ビルに囲まれてはいますが、いたって明るい場所にあり、人通りも多く、現在では目の前でオリンピック関係の工事がひっきりなしに行われています。

気が付くと、ここを通るごく普通の方が、足を止めて将門塚に向かって一礼していく方が多いのです。散歩途中の年配の方、ごく普通のサラリーマンの方などが、軽く一礼していくのが印象的です。

霊感のある方は、首塚自体には霊的なものや怨念は感じられないという方もいらっしゃいます。これはすぐ近くにある皇居からの空気が流れているからともいわれています。ただ、塚の中心には思い空気があるそうです。ちょっと一般の我々には分からないですね。

この塚にまつわる恐ろしい話はたくさんありますが、今回はパワースポットの紹介ということなので、それ系の話は別の機会としましょう。ただ、平将門は、反皇族の立場の人だったらしいので、ここと皇居は同じ日に行かない方がいいともいわれています。観光で来た方など、二の足を踏んでしまいそうですね。

決して、伝説や怨念話を信じるわけではありませんが、国や役所がこの地を取り壊したり、移動することをしないという話を聞きますと、端から否定もできません。現に、ここはオフィスビルの間に窮屈に押し込まれたような位置にあり、ビルの建設においても不便であろうことが一目瞭然だからです。

塚に入ると、石碑の周りには大きなガマの置物がいくつか置いてあります。これは将門の本拠地茨城につくば山があり、その山がガマで有名な場所であったことにあります。また、将門の娘がガマの毒気によって妖術使いになったという伝説もあります。

その他にも、京都でさらされた将門の首が、無事に関東に戻ってきたことから「無事にカエル」という意味も込めてあるそうです。

一見、平将門とガマは無関係のようにも感じますが、つながりはあるのですね。そんなことで、出張が決まったサラリーマンや地方転勤が決まったサラリーマンが「無事カエル」というゲン担ぎに、ここで参拝するのも有名ですね。

パワースポットの紹介とすると、ちょっと不思議な場所ですが、手軽に行ける場所ですので、ぜひ一度お立ち寄りください。

【将門塚】
場所:東京都千代田区大手町1-2-1
最寄駅
・東京メトロ・都営地下鉄「大手町」駅C5徒歩5分
(ビルの奥まった場所にあるので、初めて行く方には分かりづらい位置にあります)